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2025/06/10
バランスのいい食事〜五大栄養素〜
コラム
前回は子供のむし歯予防と食事についてお話しました。
歯と身体の健康の為にも日々のケアと検診をしっかりと行い、バランスのいい食事をとる事が大切だとお話させていただきました。
では、バランスのいい食事とは何でしょうか?
バランスのいい食事とは、主食・主菜・副菜・汁物を組み合わせて炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素を必要な分だけしっかり摂れる食事の事をいいます。
特に和食は一汁三菜を基本としており、味噌や醤油、漬物や納豆といった発酵食品が多いため腸内環境が整えられ油分を抑えられる料理が多いため、
和食を意識してみる事をおすすめします!

和食の合言葉「まごわやさしい」
「まごわやさしい」という言葉を知っていますか?
「まごわやさしい」という言葉はバランスのいい食事を摂るために取りいれたい和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせした言葉です。

五大栄養素とは??
食物の中に含まれている栄養素は人間が生きていくなかで必要不可欠な成分で、それぞれ次のように分類されます。

●炭水化物
炭水化物は大きく分けて糖質と食物繊維に分けられます。
糖質は脳や身体のエネルギー源となりますが、食物繊維は体内で消化できないため、エネルギー源として活用できません。
しかし、食物繊維はエネルギー源として活用できなくても大切な栄養素になっています。
食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維(わかめやきのこなど)と水に溶けない不溶性食物繊維(芋や玄米など)にわけられており、水溶性食物繊維は、食物の中の糖の吸収を遅らせる効果があるため、血糖値の上昇をおだやかにする働きや善玉菌を活性化する働きがあります。
不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収し、腸を刺激し、便通を促す働きがあります。

●脂質
脂質も炭水化物と同様に身体のエネルギー源となります。
エネルギー源となるほとんどが食事から摂取した脂質の中に含まれている
中性脂肪(トリグリセリド)です。
中性脂肪(トリグリセリド)は血液中に存在しており、身体を動かすエネルギー源の他にビタミンの吸収を助ける働きや、細胞膜の構成成分となっています。しかし、エネルギー源として使われなかった中性脂肪(トリグリセリド)は皮下脂肪や内臓脂肪に蓄えられてしまいます。
エネルギーがあまり消費されず、皮下脂肪や内臓脂肪に蓄えられていくと
動脈硬化を引き起こす要因になってしまう為気をつけましょう!

●たんぱく質
たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、そのうちの9種類は体内で作る事ができない為、食事から摂る必要があります。
体内で作る事ができないアミノ酸を必須アミノ酸といい、体内で作る事ができるアミノ酸を非必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸は主に肉、魚、卵、牛乳、大豆に多く含まれており、乱れた食生活をしていなければ不足する事は考えにくいと言われています。
また、たんぱく質は大きく分けて動物性たんぱく質と植物性たんぱく質に分けられます。
動物性たんぱく質は肉、魚、卵、牛乳で必須アミノ酸が多く含まれています!
植物性たんぱく質は豆腐、納豆、豆乳といった大豆製品で、動物性たんぱく質と比べると、必須アミノ酸の量は低くなっています。

●ミネラル
ミネラルは体内で合成する事ができない為、食事から摂る必要があります。
ミネラルは16種類あり、そのうち1日に100mg以上摂る必要がある多量ミネラルと100mg未満の微量ミネラルに分けられます。

多量ミネラルの中で、歯を作る材料となっているのはカルシウムとリンとなっており、歯を強くするのはマグネシウムとなっています!
また、加工食品やファストフード等の偏った食事をしていると、ミネラルが不足してしまいます。ミネラルが不足すると、亜鉛は味覚障害、カリウムは高血圧、ナトリウムは食欲低下などといった欠乏症になってしまいます。
反対にたくさん摂りすぎると亜鉛は貧血、カリウムは腎機能障害、ナトリウムは高血圧や浮腫といった過剰症になってしまいます。
そのほかのミネラルもそれぞれ欠乏症や過剰症がある為、不足や摂りすぎない為にも偏った食事をせず、バランスのいい食事を心がけましょう!

●ビタミン
ビタミンは、身体の機能を保つのに必要な栄養素であり、
脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2つにわけられます。

水溶性ビタミンは水に溶けやすい性質を持っている為、たくさん摂っても尿として排泄されますが、脂溶性ビタミンは水に溶けにくく、油脂に溶ける性質を持っている為体内に蓄積されてしまいます。そのため、摂りすぎには注意が必要となってきます。
また、特に口内炎に効くビタミンはビタミンB2とビタミンB6といわれており、ビタミンB2はレバーやうなぎ、ビタミンB6はバナナやマグロに含まれています。
口内炎ができたら積極的に摂るように意識してみましょう!

五大栄養素の役割は大きく分けて3つあります!
① たんぱく質・ミネラル→身体を作る役割
② 脂質・たんぱく質・炭水化物→エネルギー源の役割
③ ミネラル・ビタミン→身体の調子を整える役割

この3色は栄養素の働きから分けたものであり、「三色食品群」といいます。
この3色に分類された食品を不足する事なく摂取することで、バランスのいい食事になると言われています。
食事を摂る時はこの3色が含まれているかどうか意識してみましょう!
私たちが日々生活していく中で、五大栄養素はとても大切な栄養素です!
好き嫌いで好きな食品ばかり食べていたり、ダイエットや忙しさから1日3食食べないといった偏った食事をしていると、栄養が偏ってしまい、身体に不調が起きてしまいます。
健康でいるためにも五大栄養素やその役割を意識し、バランスのいい食生活を心がけましょう!
また、五大栄養素の中で炭水化物は脳や身体のエネルギー源となる大切な役割を持っています。
そのエネルギー源となるのは、ほとんど炭水化物に含まれている糖質です。
では、糖質とは具体的に何なのでしょうか?
次回は糖質について詳しくお話します!